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２０１３年1月

1866（慶応2）年2月市村座　『櫓太鼓鳴音吉原』

序幕
第一場　鶴岡八幡宮の場
木曾義仲＝松緑　阿闍梨亡霊＝左團次
第二場　御輿ヶ嶽の場

二幕目　
第一場　鎌倉御所門前の場
第二場　花水橋広小路の場
夢の市郎兵衛＝菊五郎　仁王仁太夫＝松緑　明石志賀之助＝菊之助　行司＝田之助

三幕目　雪の下市郎兵衛内の場
夢の市郎兵衛＝菊五郎　仁王仁太夫＝松緑　明石志賀之助＝菊之助　市郎兵衛妻おすま＝時蔵　市郎兵衛倅＝藤間大河

四幕目所作事
旭鞆絵夢浮宝船　長唄　振付尾上菊之丞
弁財天＝時蔵　寿老人＝亀三郎　福禄寿＝亀寿　恵比寿＝梅枝　布袋＝亀蔵　毘沙門天＝松緑

五幕目
第一場　大磯京町三浦屋格子先の場
第二場　同　薄雲部屋の場
第三場　同　台所の場
夢の市郎兵衛＝菊五郎　三浦屋傾城薄雲＝時蔵　虚無僧深見十三郎（木曽義仲）＝松緑　三浦屋胡蝶＝菊之助

大詰　鎌倉御所の場
夢の市郎兵衛＝菊五郎　妻おすま＝時蔵　木曽義仲・大江大元＝松緑　明石志賀之助＝菊之助　源頼家＝萬太郎　源頼朝＝左團次

新橋演舞場「寿初春大歌舞伎」

昼の部
一　寿式三番叟
三番叟＝梅玉　千歳＝魁春　附千歳＝進之助　翁＝我當
二　菅原伝授手習鑑　車引
梅王丸＝三津五郎　桜丸＝七之助　杉王丸＝巳之助　松王丸＝橋之助　藤原時平＝弥十郎
三　戻橋
小百合、鬼女＝福助　渡辺源次郎綱＝幸四郎
四　傾城反魂香
又平＝吉右衛門　女房おとく＝芝雀

夜の部
一　ひらかな盛衰記　逆櫓
樋口次郎＝幸四郎　お筆＝福助　畠山重忠＝梅玉
二　仮名手本忠臣蔵　七段目　祇園一力茶屋の場
大星由良助＝幸四郎　お軽＝芝雀　寺岡平右衛門＝吉右衛門
三　釣女
太郎冠者＝又五郎　大名＝橋之助　上臈＝七之助　醜女＝三津五郎

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２０１３年1月　国立劇場

（2013年1月12日3階席で観劇　2月20日記）

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　昼の部、「寿式三番叟」は、お正月の楽しみ。我當さんの翁、品格があって素敵。「傾城反魂香」は、雀右衛門さん一周忌追善で組まれた出し物です。「女房おとく」は、三女房の一つ、力量が求められます。愛だけではいけませんし、理性がでてもいけません。個性があってもいけない。ほんとうに一生懸命な女性です。芝雀さんよかった。吉右衛門さんも、やがて名を成す絵師でも切腹を覚悟する、折れそうな今を、まっすぐ演じられていました。

　夜の部、「逆櫓」は、逆櫓の技術を会得している松右衛門と樋口次郎が同一人物であることとその理由、畠山重忠の配慮がわからないと、なかなか理解できない。いつも、きっと今度こそ、と思う演目です。1993（平成5）年夏に歌舞伎座で八十助さん、1998（平成10）年3月に国立劇場で團十郎さんで観たのが、印象に・・。

　二幕目の「一力茶屋」は、肺炎で休演なさった團十郎さんの代役で、大星由良助を幸四郎さんが演じておられました。安定した構成で、華やかな祇園の一夜がお正月に合います。吉右衛門さんは、明るく元気、わかりやすいお軽の兄寺岡平右衛門役、由良助の演技と好対照。はらはらじれったい兄妹の世話の場面、つい力が入る、いい舞台。